創業明治八年（1875年）、亀の井酒造は庄内平野の穀倉地帯の奥まった場所、年間180万人の観光客が訪れ、古くから山岳信仰・修験道の霊場として栄える霊峰「出羽三山」の門前町・羽黒町に蔵を構えます。ここは、四季折々の美しさ、清らかな水と新鮮な空気、豊かな大自然と多くの歴史的遺産に恵まれた山間いの町です。

亀の井酒造は現当主で五代目、途中昭和１８年には企業整備法のため一時廃業、昭和30年に隣接する余目町で復活、昭和36年に．．．もっと見る

創業明治八年（1875年）、亀の井酒造は庄内平野の穀倉地帯の奥まった場所、年間１８０万人の観光客が訪れ、古くから山岳信仰・修験道の霊場として栄える霊峰「出羽三山」の門前町・羽黒町に蔵を構えます。ここは、四季折々の美しさ、清らかな水と新鮮な空気、豊かな大自然と多くの歴史的遺産に恵まれた山間いの町です。 亀の井酒造は現当主で五代目、途中昭和１８年には企業整備法のため一時廃業、昭和３０年に隣接する余目町で復活、昭和３６年に現住所へ移転という紆余曲折の歴史を有します。そして、昭和５５年には現当主「今井俊治氏」が杜氏として仕込みに入り、独自の吟醸酒造りを始めた事により大きな変貌を遂げます。 昭和６０年代、浮世絵ラベルをモチーフとした「くどき上手」を首都圏に向けて展開、当時としては高価にも関わらず毎年二桁以上の伸び率を示し、純米吟醸の比率を高めると同時に、全国の酒好きから高い評価と人気を得ていきます。酒名に相応しい艶やかで色気ある独特の上品な香味は、多くの吟醸ファンを魅了しています。 現在は、約１３００石全量吟醸仕込み、酒造好適米使用率が１００％、かつ全商品の平均精米歩合が４７．８％という稀有な数値が物語る通り、名実ともに山形を代表する吟醸蔵です。そして、品質維持管理に絶対の自信を持ち、県内でもトップクラスの貯蔵能力を誇る２００坪以上の冷蔵設備を整え、全商品が出荷直前まで全て冷蔵管理、消費者最優先の考え方から非常に手間のかかる丁寧な造りで日本酒を醸されています。 くどき上手という名の由来は、「戦国時代を生き抜き、大きな勢力を持つ武将になった人物からヒントを得たもので、敵の武将、高貴な人、領民、何人も問わず、武力でなく誠心誠意「説き伏せる」、そして心を解く。心を溶かすように魅了する。」という意味を込めて社長婦人である康子さんが命名されています。 また、酒好きから人気の高い「酒米シリーズ」では、羽黒町産の酒米「美山錦」「出羽燦燦」をはじめ、「山田錦」「雄町」「亀の尾」「酒未来」「羽州山田錦」「愛山」など、季節ごとに個性豊かな１０種以上の酒造好適米を駆使して原料米の品種特性を引き出した高品質な吟醸酒を仕込み、新境地への飽くなき挑戦を続けています。 くどき上手の酒造りを指揮する杜氏兼社長の今井俊治氏は、飲んだ人が幸せを感じられる酒造りを目指し、若き醸造家にも負けない熱き情熱とチャレンジ精神を持って酒造りに対して真摯に取り組み、美味しさだけでなく、楽しさという付加価値も併せ、日本酒を愛する人々の心を溶かすように魅了する酒を醸造されています。