創業明治23年（1890年）、丸藤葡萄酒工業がワイナリーを構える山梨県勝沼町は、大菩薩連峰と御坂山魂に囲まれた甲府盆地の東端、古来より葡萄栽培に適した条件を備える日本有数の産地として千年以上の歴史を有します。日本に於けるワイン産業の歴史は、ここ勝沼町で始まり、育まれてきました。明治初期から本格的なワイン醸造が始まり、「日本ワイン発祥の地」としてワイン造り120年以上の歴史を経て、現在でも30以上のワイナリーがあります。

明治10年、大村忠兵衛氏（丸藤葡萄酒創業者の父）が．．．もっと見る

創業明治23年（1890年）、丸藤葡萄酒工業がワイナリーを構える山梨県勝沼町は、大菩薩連峰と御坂山魂に囲まれた甲府盆地の東端、古来より葡萄栽培に適した条件を備える日本有数の産地として千年以上の歴史を有します。日本に於けるワイン産業の歴史は、ここ勝沼町で始まり、育まれてきました。明治初期から本格的なワイン醸造が始まり、「日本ワイン発祥の地」としてワイン造り120年以上の歴史を経て、現在でも30以上のワイナリーがあります。 明治10年、大村忠兵衛氏（丸藤葡萄酒創業者の父）が大日本山梨葡萄酒会社（メルシャン株式会社の前身）設立の折、出資者の一人に名を連ねて以来、ワイン造りに関わってきました。ワイン王国山梨・勝沼の地でも古い歴史を持ち、明治15年になると創業者・大村治作氏が、自宅の庭に小さな葡萄酒醸造所を設立してワイン造りが始まりました。 以来、親子四代に受け継がれて百年余の時が流れ、創業以来120年余の時を経て、品質も格段に向上し、一人でも多くの方々に本物の美味しさを知っていただくことを喜びに、ワイン造り一筋にこつこつと歩んできました。 現当主の四代目・大村春夫氏は、東京農業大学卒業後、ボルドー大学やトップシャトーでワイン造りを学び、世界品質のワイン造りを行うべく帰国。国産葡萄を全量に使用した純国産ワインに徹し、少量でも高品質のワイン、銘醸地と呼ばれる産地のワインにも負けないワイン造りを目指して、既に世界的に認知された品種、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シャルドネなどのワイン専用品種から良質なワイン造りを行っています。また、その水準と同様に、勝沼の風土に根ざした伝統品種「甲州種」にもこだわり、しっかりと個性を持つ純国産ワイン造りを行っています。 1970年代前半、丸藤葡萄酒ではカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロ、マルベックといった専用品種をフランスから取り寄せて栽培を試みましたが、満足のいくものが得られませんでした。当時、海外からの輸入ワインが攻勢を強める中、悶々とした日々を過ごしながら廃業すら考えたといいます。 そして、ヨーロッパと同じ垣根栽培への取り組み始めたのは1989年、雨の多い日本では成功しないと言われ続けてきた垣根栽培への想いが湧き上がり挑戦が始まります。また、1995年には一文字短梢栽培を導入。醸造技術でワインを造る時代から、葡萄栽培に注力する時代へと変化し、海外からの文献やコンサルタントの指導などを積極的に進め、試行錯誤を繰り返しながら飛躍的な進歩を遂げてきました。 産地と品種を厳選し、品質と製法を極めたルバイヤートのプレミアムワインは、赤ワインならボルドーワインのような色の濃い、凝縮感に満ちたエレガントなワイン。白ワインは、モンラッシュを彷彿とさせる酸のキレがよく、味わい深い余韻の長いワインをイメージして醸造されています。小規模ながら自社農園で栽培した葡萄でワインを醸すことを誇りにしており、勝沼の風土を反映した個性ある味わい深いワイン造りに精進しております。