創業明治七年（1874年）、両関酒造が蔵を構える秋田県湯沢市は、秋田県の南部に位置し、南の玄関口として発展してきた自然豊かな土地です。この地は小野小町の生まれ郷や江戸時代の銀山跡をはじめ、小安峡温泉、秋の宮温泉郷など、雄大な自然が作りだす景観の中で歴史と文化をゆっくりと堪能することができる町として知られています。

また、全国的に有名な稲庭うどんや地酒、川連漆器など地場産業も豊富で、夏には七夕絵どうろうまつり、冬には犬っこまつりなど、四季を通じて．．．もっと見る

創業明治七年（1874年）、両関酒造が蔵を構える秋田県湯沢市は、秋田県の南部に位置し、南の玄関口として発展してきた自然豊かな土地です。この地は小野小町の生まれ郷や江戸時代の銀山跡をはじめ、小安峡温泉、秋の宮温泉郷など、雄大な自然が作りだす景観の中で歴史と文化をゆっくりと堪能することができる町として知られています。 また、全国的に有名な稲庭うどんや地酒、川連漆器など地場産業も豊富で、夏には七夕絵どうろうまつり、冬には犬っこまつりなど、四季を通じて全国から多くの観光客が訪れています。 両関酒造は、全国清酒品評会において秋田県として初めて優等賞を獲得した蔵元です。かつては全国屈指の最大五万石という製造量を誇り、秋田県を代表する酒蔵の一つとしてその名を馳せていました。良質の酒米と、栗駒山系から脈々と流れ出る名水百選「力水」を仕込み水とし、創業より伝統的な酒造りを行っています。 その沿革は、数多くの銘醸蔵で芳醇な酒が醸されている美酒王国秋田で、長い歳月を経て、歴史と数々の伝統を積み重ねながら現在に至ります。この間、個人商店から「合名会社伊藤仁右衛門商店」へ、そして「両関酒造株式会社」へと着実に成長して参りましたが、その道程は平坦なものではありませんでした。廃業を決意した時期や戦中戦後の困難な時期を、先人達の懸命な努力と創意によって克服してまいりました。 現在、創業以来の「人の和によって生まれ、人の和を醸す」「品質第一主義」という二つのポリシーを堅持しながら、更に新しく構築した企業理念のもとに、社内の陣容の強化と意識改革、そして消費者サイドの視点にたった酒質と商品体系の見直しを推し進めています。 平成23年（2011年）、山形の銘酒「十四代」蔵元の高木顕統社長が、異例の技術指導を行い、酒米の選定から醸造、品質管理、ラベルや名前まで全てを監修して誕生した超限定銘柄「花邑（はなむら）」は、十四代の遺伝子を受け継ぐ日本酒として全国の日本酒愛好家から一躍脚光を浴びる存在となりました。 また、ここ湯沢市の気候は、夏は暑く、冬は２ｍ前後の雪で覆われる日本有数の豪雪地帯であり、市内全域が特別豪雪地帯に指定されています。こうした厳しい自然環境であるがゆえに、良質で豊富な水にも恵まれております。栗駒山系から脈々と流れ出る水が皆瀬川をせせらぎ、名水百選「力水」となり、両関の仕込み水となります。 そして、秋田県南部は広大な平野が広がり、良質な米を生産することで有名な土地柄です。その中でも、特に湯沢市周辺は、酒米の産地として有名です。湯沢市には酒米研究会があり、常に日本酒に適した酒造好適米の育成に尽力しております。両関酒造では、こうした酒米を丹念に磨き上げ美味しい酒造りに精進しております。 両関の酒蔵は、秋田県で最初に１号蔵から５号蔵までの５ヶ所が登録有形文化財に指定されております。国の登録有形文化財に指定された歴史ある酒蔵で、これからも文化の継承と創造のために、地域の発展のために、人々の和と喜びのために、旨い酒を造り続けます。杜氏たちの情熱を技で磨き上げた両関の酒、その味、美なり。