創業明治２５年（1892年）、マスカガミが蔵を構える新潟県加茂市は、新潟市と長岡市のちょうど中間、新津丘陵の南側に位置し、東に粟ヶ岳、西には越後一ノ宮の弥彦神社で有名な弥彦山を眺望できる風光明媚な地にあります。市の中央部を流れる加茂川を中心に扇状に美しい町並みが広がっており、歴史ある青海神社を中心に栄えた「北越の小京都」としても知られ、門前町として発展してきた歴史ある地域です。

また、古くから木工製品の生産が盛んな加茂市は、特に国の伝統的工芸品であり、全国生産量の７割りを占める桐タンスの産地としても．．．もっと見る

創業明治２５年（1892年）、マスカガミが蔵を構える新潟県加茂市は、新潟市と長岡市のちょうど中間、新津丘陵の南側に位置し、東に粟ヶ岳、西には越後一ノ宮の弥彦神社で有名な弥彦山を眺望できる風光明媚な地にあります。市の中央部を流れる加茂川を中心として扇状に美しい町並みが広がっており、歴史ある青海神社を中心に栄えた美しい町並みは「北越の小京都」としても知られ、門前町として発展してきた歴史ある地域です。 また、古くから木工製品の生産が盛んな加茂市は、特に国の伝統的工芸品であり、全国生産量の７割りを占める桐タンスの産地としても有名です。加茂人に受け継がれてきた伝統の技術と職人気質は酒造りにおいても同じこと、萬寿鏡は全国新酒鑑評会において新潟でも有数の金賞受賞常連蔵です。 マスカガミの酒造りのモットーは「品質と個性でオンリーワンを目指す」こと、淡麗旨口の酒質を基本に、普通酒を含め全商品の平均精米歩合を５６％まで引き上げ、高精白によるコストパフォーマンスを自負しています。その一方、甕覗（かめのぞき）をはじめとする甕シリーズなど、遊び心のある個性的な商品づくりにも力を入れて取り組まれています。 萬寿鏡の当主は、酒造りと共に日本文化についても精通し、酒器を中心として、皿、壷、甕など陶磁器の収集をしています。その趣味が高じて得た着想が発展し、辿り着いた「甕シリーズ」は同社の主軸となり、他社にはない特徴的で個性ある萬寿鏡の代名詞として二十年余という長い間、皆様にご愛顧いただいています。 次に、甕にこだわる萬寿鏡では、県内で唯一酒の甕貯蔵を行っています。蔵内に約800リトッルの大甕が23個もあり、主に特別純米酒を貯蔵しています。この大甕は、学術的にもアルコール貯蔵等に優れた特質特性を持つとされ、焼物にある気孔は甕の中で酒が呼吸を繰り返し、貯蔵中に化学変化を持たらすとされています。 また、高温で焼成された甕の特性として微妙な電磁波や遠赤外線の放出があり、これらの影響で酒中のアルコール分子と水分子との結合が密となり、その結果、酒の醇化を促進して円やかな熟成味を促します。 マスカガミでは、大甕によるある種の話題性だけでなく、酒自体の基礎的な品質向上はもちろんのこと、さらには酒席での飲み方、楽しみ方まで含めて演出する個性と独創性に溢れた新しいスタイルを提案することにより、日本酒の多様性を追及し、食文化の中で定着していくことを目指していきます。