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鹿児島県北部の農山村、伊佐郡菱刈町は、四方を九州山脈に囲まれた盆地の中にある水と緑が豊かな山紫水明の地です。ここは、「鹿児島の北海道」とも呼ばれる寒冷地で、昼夜の気温差の大きい大陸性の気候と恵まれた自然環境により、良質の「伊佐米」を栽培収穫する産地としても有名です。
芋焼酎のメッカである鹿児島の中でも、焼酎発祥の地として親しまれる伊佐地方には、「伊佐美」、「伊佐錦」、「伊佐大泉」と三社の焼酎蔵があり、いずれも伊佐という地名を冠した伊佐の三大銘柄として全国的に名を馳せています。
大山酒造は三社の中で一番小さな蔵ですが、明治38年の創業以来、一蔵元一銘柄の理念の下、唯一の銘柄として「伊佐大泉」のみを造り続けています。
大山社長は、「地元の晩酌酒を造るのであるから、1つの焼酎を造り続け、その酒の品質を追求し、向上させる」という、こだわりと熱意を持って焼酎造りを行っています。一銘柄に社運を賭け、全力を傾けている蔵元は、全国で他にはないように思いますが、少しでも旨い酒を、高品質な酒を造りたいという願いに、「一つの焼酎をとことん突きつめたい」という思いがよく現れていると思います。
そして、大山酒造が最もこだわるのは、麹造り。清酒には昔から「1.麹、2.もと、3.造り」といわれ、酒造りの中で「麹造り」が第一に重視されてきました。焼酎造りにおいては、一般的に三角ドラム等の機械により手間の掛からない麹造りを行う蔵元も多いですが、大山酒造では、「麹造り」を第一に位置づけ、麹室で麹蓋を用いて、全て手作業による丁寧な麹造りを行っています。
伊佐大泉は、納得のいく酒へのこだわりと品質追求への惜しみない努力、小規模の蔵ならではの細かい所まで神経の行き届いた丁寧な手造りによって生まれます。全国的な知名度では、伊佐美、伊佐錦などに及ばないかもしれませんが、地元鹿児島のみならず焼酎好きの間で、コストパフォーマンスに優れる美味しい芋焼酎として非常に高い支持を得ています。
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